病棟薬剤業務、と呼ばれるようになった、薬剤師の病棟常駐。
自分ももう一年半、常駐していることになる。
日々なにをするか、はっきり言って決まりはない。なぜなら、自分がパイオニアだからだ。だけど、これは薬剤師の仕事だろう、と思うものがあれば、積極的に関与して、責任を持つ。結局、この感覚と行動に尽きるのだろう。
例えば、入院患者さんが持ってくる持参薬。別に、薬を見れば名前は書いてあるし、最近は情報提供書やおくすり手帳を持って来てくれる患者さんも増えている。そういう意味では、別に薬剤師でなくては、という仕事ではないかもしれない。
だけど、医師や看護師が確認するよりも、私がやった方が圧倒的に早くて確実なのだ。これは、配薬のセットでもいえる。これこそ、別に薬剤師じゃなくてもできる単なる作業だという批判が多くある。でも、特に内科系病棟で多種類の内服薬を併用し、抗がん剤や抗血小板薬などのハイリスク薬をいつからいつまで飲むのか、用量がいつから変更になったのか、確認しながらセットする"作業"は、誰よりも私がやった方が早くて確実である自信がある。
もちろん間違いが絶対ないと言っているわけではない。それは、うちの病棟のスタッフ全員がよく理解している。そのうえで、お互いにミスを防ぐようカバーしあっているのだ。私がセットした薬は、必ず担当の看護師が確認してくれる。
また、スタッフステーションのどこかで薬の疑問で話が盛り上がっているときは、できる限り顔を出す。患者さんが眠れないと言っているけどどの眠剤を使おう?とか、私に聞いてくれればわかりやすく情報を提供できることが多くある。もちろん、ちょっと本を見れば書いてあるようなことであるが。
ただし、薬剤師の専門性をよく理解せずに、便利屋になってしまうことだけは避けたい。それは、周りの扱いというよりも、自分の志の問題だと思う。実際便利だと思うので便利屋でもいいのだけれども、引き受けた仕事に自分の専門性、すなわち自分の意見を述べずに作業をするだけになってしまったら、その時点で”誰か別の人に取られる仕事”になってしまうのだろう。